マーク・ウィンチェスター先生による学科・WLAC共催講演会が開催されました

2023年12月22日

2024年12月20日(水)、日進キャンパス821教室にて、国立アイヌ民族博物館アソシエイト・フェローのマーク・ウィンチェスター先生をお招きし、「『アイヌ通史』からアイヌ近現代思想史へ」と題した講演会を開催しました。ウィンチェスター先生は、リチャード・シドル著『アイヌ通史』(岩波書店、2021年)の日本語への翻訳者であり、英シェフィールド大学時代にはシドル先生の指導学生でもありました。講演内容は、『アイヌ通史』にある記述から和人からアイヌに向けられたレイシズムやコロニアリズムの構造を説明し、それに対するアイヌ自身による主体性を掴み取るカウンターアクションについて、1970年代に刊行されていた新聞『アイヌタリアイヌ』にある思想のことばを丁寧に説明するという内容でした。

世界共生学科では1年生向けアカデミックスキルズの授業で、一部の学生たちがアイヌ民族をテーマとするグループ学習を行っており、2年生以上を対象とした地域創生科目北海道プログラムでもアイヌ民族・文化についての学びを実践しています。今回の講演会では、一般の方、本学教員だけでなく、学生たちも熱心に講演を聞いていたのが印象的でした。我々に常に思考を迫る、充実した講演会となりました。ウィンチェスター先生、ありがとうございました。