海外の社会課題に地域の人と取り組む

ベトナム・プログラム

ベトナム・プログラムは、ベトナムをフィールドに、地域社会で実際に起きている問題を学び、その問題を地域の人たちと協力して解決する体験型学習を行うプログラムです。

学内で実施する事前研修では、まず、ベトナムの歴史や文化、ベトナム語の基礎会話を学びます。その後は、ボランティアの意味を考えるために、愛知県田原市で、ビーチや森林の清掃などのボランティア活動や、食事の準備や後片付けといったグループ作業を行います。 実地研修では、ベトナムのホアビン省マイチャウ県の農村部にあるブオック村を訪れます。ブオック村では多くの家庭にトイレがないため、現地の人たちと生活を共にしながらトイレ建設プロジェクトを行います。学生は現地の子供に日本の文化を共有したり、英語を教えたりして過ごします。日誌の記録やグループディスカッションを通して、体験を振り返りながら学習していきます。帰国後は、事後研修として最終レポートを作成し、報告会を行います。

スケジュールの例

事前研修

学内での座学、ゆずりは学園での事前合宿

  • 開発、地域開発、PCM(社会調査法)基礎について学ぶ
  • ベトナムについて学ぶ
  • ベトナム語入門
  • ゆずりは学園にてボランティアを知る合宿

実地研修

1日目
ベトナム語レッスン
2-8日目
ボランティア活動(トイレ作り、英語教育など)
9日目
ハノイ散策

事後研修

  • 実地研修振り返り
  • 大学での成果報告会

事前研修

事前研修はベトナムについて学ぶことから始まります。ベトナムの歴史やSDGsについて調べ、学習や発表を通して訪問する村について学び、現地の人々の状況を理解し、ボランティア活動の目標を設定します。事前研修の最後には、愛知県田原市で1泊2日のグループワークキャンプを行い、ボランティア活動を体験します。

出発前の事前研修の様子。目標を設定し、プログラムへの期待を他の参加学生と共有します。

実地研修

参加者はベトナム北部のブオック村に行き、現地の家庭にホームステイします。現地のコーディネーターがリーダーとなり、参加者やホストファミリー、村人のコミュニケーションの窓口となります。プログラムの内容は、主に家庭のトイレづくりや貯水タンクづくりですが、村の現在の状況やニーズによって異なる場合もあります。過去には、幼稚園の壁のペンキ塗りや道端の小さな売店作りをしたこともあります。村の子供たちに英語や日本語を教えたり、日本の伝統的な遊びやアクティビティを紹介したりと、文化交流の機会もたくさんあります。

一日の終わりには、日誌を書き、反省会を行います。学生たちがその日の活動で経験したこと、考えたことをグループ全体に伝え、共有する機会です。それぞれの視点や意見、さらには批判を共有することで、グループをよりよく機能させ、経験をより有意義なものにします。自分自身の認識を見直し、改善していくことで、プロジェクトで得た洞察や理解を将来のさまざまな場面で生かすことができるようになります。

トイレの壁を作るためのセメント作り

レンガを積み重ねてトイレの壁を作っている様子。人数にもよりますが、トイレ作りには4日間ほどかかります。

完成したトイレの前で記念撮影

地元の子供たちとの文化交流の様子。英語や日本語を教えたり、折り紙やじゃんけんなど日本の遊びを紹介したりします。

トイレ作りのほかに、幼稚園の壁に絵を描くボランティアも行いました。

現地のホストファミリーが用意してくれた地元の食事。

事後研修

帰国後は、プログラムで経験したことを他の学生と共有するために、事後報告会を行います。事前に反省会を開いてプログラム全体を振り返り、報告会のためのプレゼンテーションやポスターをグループで作成し、同時に、個人報告に向けての準備もおこないます。これらを通して、自分たちが学んだこと、経験したことを丁寧に振り返ります。また、研修中の日誌を見直し、研修中の学びや経験をまとめるために、最終レポートを作成します。

過去の報告会資料の例

2019年春の事後報告会のためのプレゼンテーション資料。

資料を見る(PDF)