発展途上国で新たな価値観を発見する

ネパール・プログラム

ネパール・プログラムは、南アジアの発展途上国であるネパールの首都カトマンズ近郊の村で実施します。ネパールは多様な民族が集まる多言語・多民族国家です。2011年の統計によると、ネパール政府は125の母語と125の民族集団・カースト(ヒンドゥー教における身分制度)を区分しています。ネパールではこのような民族とカースト的要素が複雑に絡み合っています。

このプログラムでは、農村コミュニティの訪問により異文化理解を試みながら、女性差別や、国が抱える特有の社会問題などを現地の人々との交流の中で学んでいきます。これらの体験を通して多文化コミュニケーション能力を磨き、現状を把握する能力や課題を発見・解決する能力を伸ばします。

農村・山村の人々と生活を共にして、貧困や女性差別、ジェンダー平等、労働環境の改善といった課題や、フェアトレードの可能性等について調査し、これらの問題について解決策を模索します。また、ボランティア活動を通じて、新たな価値観の発見を目指します。

スケジュールの例

事前研修

学内での座学

  • 南アジアの未知の社会を知る
  • ネパールを知る
  • ボランティアとは
  • 新文化を知る

実地研修

1日目
首都カトマンズへ到着し、現地へ移動
2日目
ネパール語レッスンと地元の方から歓迎会
3-4日目
農村でのボランティア・聞き取り、異文化・生活交流
5日目
女性の社会問題、人身売買活動をしているNPO視察
6日目
現地の小学生と日本文化・体験交流
7-8日目
カトマンズ最古の寺院の見学・環境問題の学習
9日目
国立博物館訪問、世界遺産観光

事後研修

  • 実地研修振り返り
  • 大学での成果報告会

事前研修

事前研修では、まず、学内でネパールの地理や歴史、文化を中心に基礎知識を学習します。社会調査法の基礎や、実際に訪れるネパールの農村については、演習形式で学びます。また、現地支援を行う外部講師によるオンライン講義を受講します。これらの活動を通じて、ネパールの「社会問題」や「教育問題」について学んでから現地へ行くことで、学生は、地元の人々へのインタビューや社会問題の調査を通して発展途上国の魅力や問題をより深く体感できます。

実地研修

実地研修では、事前研修で設定したテーマを基に、現地の住民や農村の女性たちへの聞き取り調査を行います。ゴミ問題など、環境の観点からみた社会課題を発掘し、それらを理解した上で、SDGsの観点から解決策を考案します。さらに、ボランティア活動として、農村の小学校で古くなった校舎の壁のペンキ塗りをしたり、子供たちに日本文化や遊びを紹介したりします。また、現地で人身売買撲滅に向けた活動を行うNPOを訪問して人身売買の実態を学びます。

ネパールへ出発前、中部国際空港にて

ネパール現地 初日のガイダンスの様子

バネパ市庁前にて

首都カトマンズの観光の様子

小学校の子供との交流の様子

餃子と、南アジアで親しまれている飲み物ラッシー

事後研修

事後研修では、プログラムの振り返りを行います。学科向け報告会での成果発表や、ポスター作成を行います。2023年には、名古屋市内で開かれた「SDGs将来世代創造フォーラム」で、ポスター展示を通じて活動を紹介しました。

過去の報告会資料・ポスター展示の例

2024年の事後報告会のためのプレゼンテーション資料。

資料を見る(PDF)

2024年の合同祭向けに作成したポスター資料。

資料を見る(PDF)